逆転の発想! 釧路市のリフレーミング
過去3年間(2011年から2013年)の7~8月の日最高気温の平均が21.7度という寒い街が日本にあります。どこの街が分かりますか?
「夏がない」と言われる北海道釧路市です。
これまでは13年連続で漁獲量日本一を誇ってきた漁業と炭鉱がこの釧路市を支えてきましたが、近年はどちらも衰退。それにつれて人口も23万人から17万人にまで減少しました。
活気を失った釧路市。
あなたが釧路市長だったら、どんな気持ちがしますか?
このままだと危ないと思いませんか?
今後、釧路のどこに活路を見出しますか?
「夏がない」
これは一見するとマイナスの意味を感じさせます。
しかし、このマイナスの意味あいを逆転の発想でひっくりかえすことはできませんか?
マイナスの意味を持つものにプラスの意味づけをし直すことをNLPではリフレーミングといいますが、この釧路の気候をリフレーミングすることはできませんか?
リフレーミングのヒント。
下の質問に答えてください。
「これは他のどのような状況で役に立つだろうか?」
「これのプラスの意味は何だろうか?」
ここで一度読むのを止めて、考えてみてくださいね。
釧路市は下のようにうまくリフレーミングしたようです。
「夏がない」→「夏に涼しい」→「猛暑に苦しむ人たちの役に立つ」→「避暑地に適している」
そこで「涼しい街」「街全体が天然のクーラー」をキャッチコピーにして、夏場の長期滞在者を呼び込むことにしたのです。
また人口減とともに増えていた空家・マンションの改修費用を補助して、長期滞在用の物件として整備したそうです。
これらの取り組みが奏功して、平成26年度の長期滞在者の数は181組295人となり、4年連続で全北海道で第1位となりました。
リフレーミングをすればその後の行動が変わり、そしてよい結果が生まれてきます。
釧路市はリフレーミングの良い例ですね。